変わらない世の中
- 2020/06/09
- 01:55
毎日懲りずに、明日こそ世の中が良い方向に進んでいるように、と祈りながら目を閉じる。しかし、次に目が覚めてもやはり一向に世の中が変わっているようには見えなくて、愕然とする。本当に重要なことは何で、本当に重要でないことは何か、ちゃんと考えないといけない、という言葉がどこからか浮かぶ。そんなに世の中は甘くない。結局自分一人が祈るくらいでは世の中は変わらなくて、自分が確実に変えられることは、自分のことしかないのだ。
あっという間に前回のブログから2ヶ月以上経ってしまいました…。こんばんはべりももです。みなさん息災ですか。自分も新型コロナに感染することなくなんとか無事生きています。4/7に緊急事態宣言が出されてからというものの、理研ではずっと在宅勤務指示が続いており、いつかは新型コロナが収束してこの在宅勤務指示が解除されるという希望を抱きながら日々過ごしていますが、一方で「With コロナ」なんてスローガンなどをニュースで目にすると、もう新型コロナ前の生活様式には二度と戻れないのだろうか、と絶望感を抱くこともしばしばある。そんな中でも時間は少しずつ先に進んでいて、それはそれで、二度と元には戻らない時間を私は本当に大事に過ごせているのだろうか、と絶望的な気分にならなくもないのだが。
とはいえ自分に進展がなかったというわけでもなく、自然言語処理の最高峰の国際会議であるACLに主著の論文が採択された。ACLに論文を通すことは自分の目標の一つだったので、達成できて本当に良かった。しかし、アメリカのシアトルで開催予定だったのが、オンライン開催になってしまい、残念きわまりないのだが。。さらに、科研費(代表)と理研ー産総研チャレンジ共同研究という二件の研究費も採択されたし、6/25は東大の松尾豊先生と松尾研究室が担当されている深層学習の講義(Deep learning基礎講座 https://deeplearning.jp/lectures/dlb2020/ )で特別講師として「深層学習と自然言語処理」を担当することになった。この講義は数年前に自分が受講した講義で、今度は自分が講師として壇上に立つことができて、とても感慨深い。面白い講義ができるように全力で頑張りたいと思う。あとは人工知能学会や論理・言語・情報の国際サマースクールNASSLLIの国際ワークショップNALOMAでも発表予定だし(これらもオンライン開催だけど。。)、共同研究の話もいくつかあって、在宅勤務でも、本当に充実した研究生活が送れていると思う。ありがたいことに。
だがしかし、それでも。在宅勤務には限界がある。この限界は、時間が解決してくれる類の限界なのか。日本は奇跡的に重症化の割合や死者数が少ないとか、東南アジアでは欧州に比べて重症化しにくいとか良いニュースもあるものの、まだまだ新型コロナはわからないことばかりで、2ヶ月経っても先が見えない。前回のブログで自分は、ありとあらゆる常識や固定観念は捨てたほうがいいとは書いた。それはそうなんだけど、今我々がウイルスに強いられている新しい生活様式は、身体性に欠けた、非人間的な生活様式だ。学会もミーティングも全てオンラインになってしまって、我々はいつまでこの非人間的な生活様式を強いられるのか。このやり場のない気持ちのやり場は本当になくて、自分ができることはこのやり場のない気持ちを昇華させて、目の前にある研究をただ進めることしかない。
東大生ランキングに参加しています。いつも応援ありがとうございます!
これからも宜しくお願いいたします。

あっという間に前回のブログから2ヶ月以上経ってしまいました…。こんばんはべりももです。みなさん息災ですか。自分も新型コロナに感染することなくなんとか無事生きています。4/7に緊急事態宣言が出されてからというものの、理研ではずっと在宅勤務指示が続いており、いつかは新型コロナが収束してこの在宅勤務指示が解除されるという希望を抱きながら日々過ごしていますが、一方で「With コロナ」なんてスローガンなどをニュースで目にすると、もう新型コロナ前の生活様式には二度と戻れないのだろうか、と絶望感を抱くこともしばしばある。そんな中でも時間は少しずつ先に進んでいて、それはそれで、二度と元には戻らない時間を私は本当に大事に過ごせているのだろうか、と絶望的な気分にならなくもないのだが。
とはいえ自分に進展がなかったというわけでもなく、自然言語処理の最高峰の国際会議であるACLに主著の論文が採択された。ACLに論文を通すことは自分の目標の一つだったので、達成できて本当に良かった。しかし、アメリカのシアトルで開催予定だったのが、オンライン開催になってしまい、残念きわまりないのだが。。さらに、科研費(代表)と理研ー産総研チャレンジ共同研究という二件の研究費も採択されたし、6/25は東大の松尾豊先生と松尾研究室が担当されている深層学習の講義(Deep learning基礎講座 https://deeplearning.jp/lectures/dlb2020/ )で特別講師として「深層学習と自然言語処理」を担当することになった。この講義は数年前に自分が受講した講義で、今度は自分が講師として壇上に立つことができて、とても感慨深い。面白い講義ができるように全力で頑張りたいと思う。あとは人工知能学会や論理・言語・情報の国際サマースクールNASSLLIの国際ワークショップNALOMAでも発表予定だし(これらもオンライン開催だけど。。)、共同研究の話もいくつかあって、在宅勤務でも、本当に充実した研究生活が送れていると思う。ありがたいことに。
だがしかし、それでも。在宅勤務には限界がある。この限界は、時間が解決してくれる類の限界なのか。日本は奇跡的に重症化の割合や死者数が少ないとか、東南アジアでは欧州に比べて重症化しにくいとか良いニュースもあるものの、まだまだ新型コロナはわからないことばかりで、2ヶ月経っても先が見えない。前回のブログで自分は、ありとあらゆる常識や固定観念は捨てたほうがいいとは書いた。それはそうなんだけど、今我々がウイルスに強いられている新しい生活様式は、身体性に欠けた、非人間的な生活様式だ。学会もミーティングも全てオンラインになってしまって、我々はいつまでこの非人間的な生活様式を強いられるのか。このやり場のない気持ちのやり場は本当になくて、自分ができることはこのやり場のない気持ちを昇華させて、目の前にある研究をただ進めることしかない。
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