怖い夢
- 2013/11/04
- 10:01

最近、夢を見ても、目が覚めるとすぐに夢の内容を忘れてしまう。
しかし、幼い頃に見た一番怖い夢は今でも覚えている。
私はスーパーで母と買い物をしていた。
買い物の途中でトイレに行きたくなって、1人でトイレに行った。
「1人で行ける?」と聞かれたけど、トイレの目印はすぐそばにあったし、
「大丈夫」といって、私は慌ててトイレに向かった。
私は用を済ませ、トイレから出た。さっさと売り場に戻ろうと思った。
トイレのそばには階段があって、
階段の真ん中にトイレがあるような作りになっていた。
私は階段をのぼってきたのか、降りてきたのかうろ覚えだったので、
とりあえず階段を下りて、スーパーの売り場とつながっている扉を開けた。
すると、そこは売り場ではなく外だった。しかも、海が見えた。
買い物に来た時は昼だったはずなのに、外は既に夜だった。
「海だ!」海が好きだった私は、無意識にまっすぐに海の方へ向かった。
海には人気がいなく、静かに波が漂うだけだった。
だんだん人のいない海に不気味さを覚えた私はスーパーに引き返そうと思った。
しかし、後ろを振り返ると、まっすぐな道の先には複数の扉があって、
自分がどの扉から外に出てきて、海までたどり着いたのかわからなかったのだ。
私はそのうちの1つの扉を開けようと試みた。
扉には鍵がかかっていたようで、開けられなかった。
別の扉も開けようと試みたが、それもまた、鍵がかかっていた。
私は他の扉を開けようと試みることはしなかった。
夢の中の私は、他の全ての扉を確かめてみることが
怖くてできなかった。もうどの扉も鍵がかかっている予感がしていたから。
もうスーパーには戻れない、ママにも会えない、
自分が持っていたかばんには一口ようかんの他にしのげるものは
何もない。恐怖心だけが自分の中で膨らみ、いつの間にか泣いていた。
泣いてもしょうがないことはわかっていたが、
恐怖を少しでも拭い去るには泣くしかなかった。
そこで私は目が覚めた。目が覚めたら本当に泣いていたし、
汗をびっしょりとかいていた。
「いつまで昼寝しているの」と何度も言う母の声が聞こえてきた。
今思い返すと、そんなに怖くない夢だし、突っ込み所もたくさんある夢だが、
この夢は4歳の頃に見てからずっと覚えている夢だ。
一番今突っ込みたい所があるとすれば、なぜ夢の中の私は
全ての扉に鍵がかかっているのか確かめなかったのだろう、ということだ。
もしかしたらはじめの2つの扉がたまたま間違えていて鍵が閉まっていただけで、
スーパーにつながっている扉は他の扉だったのかもしれないのに、
夢の中の私ははじめの2つの扉が鍵が閉まっていただけで、
他の扉も鍵がかかっていると思いこみ、諦め、確認することもしなかった。
次にもし、私が同じ夢を見たら、他の扉も試しに開けてみようと思う。
たとえ全ての扉に、鍵がかかっていたとしても。
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